第14回食べ歩き研修会開催報告

2月28日(木)18時30分から、京都府調理師会、第14回食べ歩き研修会が三木半旅館で開催され、多くの参加者の出席を得て盛会裡に終了しました。

今回は「日本料理に合うチーズ会席」と銘打ち、大変おいしく頂きました。 冒頭、三木半旅館の女将、谷口様から挨拶があり、同店がチーズ会席に取り組むきっかけを披露頂きます。 すなわち、女将が大のチーズ好きで、それが高じてチーズプロフェッショナル認定を受け、日本料理にチーズを取り入れることが出来ないか、料理長に相談したのがその始まりとのこと、思わず納得します。

料理長挨拶
料理長挨拶
説明を聞く参加者
説明を聞く参加者
チーズプレート(前菜)
チーズプレート(前菜)

会食の最初は、チーズプレートとして前菜が提供されます。 ガラスの猪口にはマスカルポーネチーズのムースが卵黄の味噌漬けにしたものと二層になっており、まろやかな美味しさです。 干し柿とクリームチーズは、干し柿と粕漬けに加工されたクリームチーズを交互に挟んで博多にデザイン。アボカド花パルメは最中の皮にアボカドとパルミジャーノ・レッジャーノの削ったものが入り、濃厚な美味しさです。 他にも同店は国内産クリームチーズを味噌漬けにしたり、たまり漬けに加工したりされているとの由、こちらも市松に盛り込まれ、枝付き干しぶどうと共に頂きました。

向付
向付

向付はかき氷でかまくらを作り、季節の刺身を楽しみながら、モッツァレラブーファラの昆布〆と共に頂きます。ブーファラとは英語のバッファロー(水牛)のこと。近年は普通の牛からとったモッツァレラが多いとのこと。本日提供された鮃や鮪、牡丹海老の程よい口直しとしておいしく頂きます。

アリゴ加熱の様子
アリゴ加熱の様子

蓋物のアリゴとは、もともとはフランス南部の郷土料理で、ジャガイモのピュレーにチーズを練り込んだ温かい料理のことですが、今回は海老芋の裏ごしを活用し、チーズはステッペンチーズを使用、同店ならではの工夫を感じました。ステッペンチーズはドイツ版、モツァレラチーズのことですが、水牛ではなく牛の生乳を原料にして熟成させるセミハードタイプが特徴です。

焼き物
焼き物
シャトーブリアン
シャトーブリアン

その後は焼き物が提供されます。付け合わせの大根餅は、大根おろしにパルミジャーノ・レッジャーノを加え、加熱して作った一品。牛肉(シャトーブリアン)の美味しさとも相まって満足感が高揚します。

チーズフォンデュ
チーズフォンデュ

小鍋では和風フォンデュが登場します。定番のグリュエールチーズを白味噌で調味し、まさしくチーズ三昧を堪能します。

油物
油物

油物ではコンテチーズがスティック状で湯葉包みにして供されます。コンテチーズはフランス、アルプ地方のチーズですが、クセがなくチーズフォンデュやグラタンに向いているとの由、添えてあるピクルスが酸味を引き立て、おいしく頂きます。

食事
食事

食事の後は、デザートが運ばれます。

デザート
デザート

デザートのイチジクのスキクイーン掛けですが、まず、干しイチジクをシロップで炊き戻しし、そこにスキクイーンを載せたものですが、スキクイーンはノルウェイのチーズで山羊の乳清を加熱して煮詰めた塩キャラメルのような色合で、イチジクの美味しさを引き立てます。 チーズケーキはもちろんのこと、最後のデザートで満腹感が最高潮に到達!一同は幸せに浸ります。

当日使用したチーズ一覧
当日使用したチーズ一覧
集合写真
集合写真

いずれの料理もチーズや日本酒と良く合い、料理長の解説とも相まって、とても楽しいひとときとなりました。
京都府調理師会では引き続いて、様々な研修会を企画していきたいと思います。

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