11月11日(水)午後9時から、京都府調理師会第35回料理研修会が開催され、多くの参加者が勉強の場を持ちました。
研修会では京都府調理師会の正会員をはじめとして一般参加者も多く、京都調理師専門学校の学生など、多くの方々が調理技術向上のため参加されました。
今回の講師はふぐ料理「ともえ」主人、亀井一洋先生でした。
亀井先生は全国ふぐ連盟の副会長として、また京都府ふぐ組合理事長として、ふぐの正しい処理方法の啓蒙を始め、ふぐ料理の普及に努めておられます。
また、亀井先生は2014年度、京都府優秀技能者表彰「京の名工」を受賞されています。ふぐ料理「ともえ」は2010年にミシュランガイド一つ星を獲得し、以降7年間連続して2016年も一つ星を獲得されています。
講習は「ふぐは寝かせて美味しくなる」と題し、ふぐの持ち味を生かす、てっさを中心に紹介頂きました。
まず、購入したふぐの下処理について説明を受け、熟成方法を学習します。特に、三枚卸しにせず、骨のついた状態で熟成させたり、皮を引いてから更に熟成させたりすることを知りました。
てっさには噛み応えの良い「一文字菊」という技法、「菊盛り」というポン酢との相性の良い技法を披露頂き、受講生は熱心に見入っていました。
ポン酢の作り方も、熟成を大切に、購入したら3年間は放置して熟成させることを学びました。そうすることで、まろやかな味わいになるとのこと、とても勉強になりました。
ひれ酒のヒレの処理も同様、血抜きを大切に必ず天日干しを行うことや、乾燥が終わればその後3年間の熟成を行うことを習いました。
いずれのメニューも「持ち味をどう生かすのか」という、和食のテーマを追求しました。
ふぐがこんなにも大切に取り扱われていることを知り、これからも心して材料と向き合いたいと思いました。
京都府調理師会として今後もより良い料理研修会となるよう、しっかり努めていきたいと思います。合掌